コアラの木登りノート

文章を書くチカラをつける。誰も読んでいませんから〜

親方【570】

ねぶた師の番組を

4チャンネルで、まず突破して

そのあとに1チャンネルで

同じ方を取り上げた番組を

偶然にも観たのです。

 

その内容は

お父さんがねぶた師として

過去何回も優秀賞を取られた名人

その娘さんが3年間ずっとその仕事を

ひたすら見てノートに書き留めながら

技を盗み、自分で小さなねぶたを

作り、いよいよ名人のお父さんに

認められてねぶた師になったという話。

 

4チャンネルは、ねぶた師一年目までの

エピソードで、1チャンネルは、なんと

二年目の苦悩の話だったのです。

 

女性初のねぶた師、

まぐれと言わせない

二年目の苦悩。

 

名人と天才。

親と子。

親方と弟子。

家族。

職人と職人。

 

製作している場面で

「人を使うことも技」と言う名人。

 

作業をしている仲間を

手持ち無沙汰にしてはダメだと言う。

 

これは、チームで製作をすることの意義

であったり、リーダーとして監督として

目を配ること。

シビアに言えば

賃金を払っているのだからその分は

働いてもらうことが必要で、

作業をしている他のメンバーとの

不公平を産むことにもつながる。

 

もちろん技術的な

レベルの違いはあるとして

そのレベルに合わせた仕事を渡す、

弟弟子として技術を託す、

監督として全体進行を見渡し、

進みの遅いところに人員を割く、

最終的に一つのものを作り上げて

いく際に必要なスキルです。

 

職人というと

全員が寡黙にそれぞれの持ち場を

任さられ、少ない会話で粛々と

完成に向かうイメージがあったのですが

最初から技術がある訳ではなく

育てることと働くことの両立があって

プロフェッショナルとしての

技が受け継がれ、

伝統が繋がれていく。

 

親方って、酒飲んで、

「てやんでー」って言っている

イメージでしたが

実は相当にマネジメントスキルが

高いのだと感服したのです。

安全配慮義務だって

そりゃありすぎる世界です。

改めていうことではない世界。

 

職人になれということでは

ないですが、

職場では親方でありたい。